技術サポート情報 | 重要参考文献リスト

  1. 当解析計算クラウドのご利用にあたっての技術サポート情報
    1. IEC国際標準規格に準拠した高精度測定法の尺度に基づいて、誘電特性の精度(再現性)と確度を峻別評価する方法について知りたい。

      対処方法:ここでは、SUM-CYLINDER© 解析計算クラウドの利用により、室温18.5℃の条件下において33GHz帯遮断円筒導波管共振器にPTFE基板を装荷して5回測定し解析計算処理した
                     以下の実例ケースに基づいて説明します。

      1. 解析計算処理の入出力操作用GUIの下部ブロックに表示される解析計算結果データの左半分において、5回分の測定結果データ間でのばらつき誤差(精度)の評価を行います。(青囲み部分)
        この場合、比誘電率【εr, Dk 】=2.0528 に対して±1.41×10-3(±0.00141)のばらつき誤差が生じているため、比誘電率【εr, Dk 】= 2.05 のオーダー(桁数)までデータ精度が確保されます。
        また、誘電損失【tanδ, Df】=1.97×10-4(0.000197) に対して±1.69×10-5(±0.0000169)のばらつき誤差が生じているため、誘電損失【tanδ, Df】= 0.0002 のオーダー(桁数)まで
        データ精度が確保されます。
        したがって、国際的尺度上において、当PTFE基板の18.5℃における31GHz帯の誘電特性データの精度は、比誘電率【εr, Dk 】= 2.05 誘電損失【tanδ, Df】= 0.0002 まで
        データ値が保証されます。
      2. CALC ボタンをクリックして厳密解析計算処理後に表示される解析計算結果データの右半分において、より確度の高いデータの評価を行います。(茶囲み部分)
        したがって、国際的尺度上において、当PTFE基板の18.5℃における31GHz帯の誘電特性データの確度は、比誘電率【εr, Dk 】= 2.05 誘電損失【tanδ, Df】= 0.0002 まで
        より高くデータ値が保証されます。

      * 尚、PTFE基板は測定環境温度が常温20℃以上に上昇する毎に比誘電率【εr, Dk 】が急峻に下がって変化し誘電損失【tanδ, Df】は上がる(損失が増える)傾向にあるため、
         温度変化による不確かさの要因を検討してさらなる誘電特性データの確度見直しを実施するには、温度補正を慎重に考慮した上で温度依存性を評価することが必要となります。

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    2. 仮想デスクトップPC上の "解析計算データ・レポート保存フォルダ" に保存したクラウド解析計算処理結果データファイルを、お手持ちのパソコンに取り込みたい。

      対処方法:以下の手順にしたがって、
                     解析計算処理結果データファイルをまとめてZIP圧縮 → お客様本人のメールアカウントを利用して、仮想デスクトップPC上に作成したZIP圧縮ファイルをご自身宛てへメール添付で送信
                     → お手持ちのパソコンでZIP圧縮ファイルをメール受信し、取り込む。

      * 19世紀〜20世紀の電信とは異なり、お手持ちのパソコンから各仮想デスクトップPCまでの近年のクラウドデータ通信はトランスポート層 [Layer 4 : ISO/IEC 7498-1 OSI] 以上において
         SSL (Secure Sockets Layer) / TLS (Transport Layer Security) 暗号化されて伝送されております。
         また、さらにセキュリティを強固にするために、当クラウドデータセンター内での各仮想デスクトップPCまでの通信経路の途中には2~3重の screened-subnet firewalls(閉じたサブネットによるファイアウォール)
         の実装による複数の通信上の関所と通信履歴(ログ)の監視分析ポイントを設けております。
         各ファイアウォールにて Rlogin / Telnet / SSH / ESXiシェル / RDP / VNC などによる一切の直接ログイン および FTP / FTPS / SFTP による一切のファイル転送サービスを遮断しており、
         したがってお客様が仮想デスクトップPC上のデータファイルを直接ダウンロードすることを禁じさせていただいております。
         代替手段として、各ファイアウォールにおいてメールサービスを許可し、仮想デスクトップPC上のデータファイルをメール添付送受信により取り込む方法を提供させていただいております。
         しかしながら、これらLayer 2以上で防御するネットワークセキュリティ技術によって実装されている今日のサイバーセキュリティ技術では情報漏洩リスクを解消するレベルに至っていないのが現実となっております。
         物理層 [Layer 1,PHY : ISO/IEC 7498-1 OSI] における脆弱性を悪用した潜在的敵対者による攻撃手法(サイドチャネル攻撃、キャッシュタイミング攻撃、メモリアドレス空間配置、
         PCBプリント回路板-マザーボード上の電力制御チップやスーパーI/Oチップ、BIOSフラッシュメモリ、データバスそのものへのハッキング技術など)が存在する現況での
         パブリッククラウドサービス利用によるお客様もしくは当社にとりまして極めて機密性の高い研究開発品電子材料の測定データの漏洩リスクに関する懸念・ご不安につきましては、
         メール受信取り込みが完了しましたら、速やかに保存・蓄積した当"解析計算データ・レポート保存フォルダ"内のクラウド解析計算処理結果データファイルを漏れなく削除することを推奨致します。

      1. 仮想デスクトップPCのデスクトップ画面上の "解析計算データ・レポート保存フォルダ" をダブルクリックしてエクスプローラーを起動し、
        保存・蓄積した全ての解析計算処理結果データファイルを表示します。

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      3. 整理メニューをクリックし、次に "すべて選択" をクリック選択します。これにより、フォルダ内の全ての解析計算処理結果データファイルが選択されます。

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      5. 全ての解析計算処理結果データファイルが選択されている状態のブロック範囲内で右クリックし、ポップアップメニューを表示します。
        続けて、ポップアップメニューの "送る" メニューより、 "圧縮(zip形式)フォルダ" をクリック選択します。

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      7. "解析計算データ・レポート保存フォルダ" 内に、保存・蓄積した全ての解析計算処理結果データファイルのZIP圧縮ファイルが作成されます。
        ZIP圧縮ファイルが、確実に作成されているかどうかご確認下さい。

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      9. 以下のいずれかの方法によって作成したZIP圧縮ファイルをお客様本人のメールアカウントを利用してご自身宛てへメール添付で送信し、
        お手持ちのパソコンでメール受信して全ての解析計算処理結果データファイルを取り込みます。
        1. 方法1: 仮想デスクトップPCのChromeブラウザを起動してお客様本人のWebメールアカウントにログインし、作成したZIP圧縮ファイルを送信する

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        3. 方法2: 仮想デスクトップPCのChromeブラウザを起動してお客様本人のGmailアカウントにログインし、作成したZIP圧縮ファイルを送信する

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        5. 方法3: 仮想デスクトップPCのThunderbirdメールソフトを起動してお客様本人のメールアカウントにログインし、作成したZIP圧縮ファイルを送信する

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    3. 誤って仮想デスクトップPCの電源をパワーオフもしくはWindowsシャットダウンしてしまったので、再び起動し直したい。

      対処方法:以下の手順にしたがって、仮想デスクトップPCの電源をパワーオンしてWindows OSを起動し直す。

      1. シャットダウンしている状態の仮想デスクトップPC名 "****_Windows7Pro" を右クリックします。続けて "電源" メニューより、 "パワーオン" をクリック選択します。

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      3. Windows OSが起動し直します。起動し直している途中の状態の仮想デスクトップPC名 "****_Windows7Pro" を右クリックし、次にメニューより "コンソールを開く" をクリック選択します。

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      5. Windows OSの起動が完了します。仮想デスクトップPCが起動し、コンソール画面内にWindowsログオン画面が表示されていることを最終確認します。

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    4. 当解析計算クラウドでは、
      高信頼性・高可用性・高速演算処理性能を重視したハイグレードな仕様のサーバー機上で仮想マシン[Virtual Machines (VM)]を稼働し、各種OS・各種アプリケーションにパフォーマンスチューニングを施すことによって
      SUMシリーズ厳密解析計算ソフト・誘電体フィルタ設計シミュレーションプログラムが計算プロセス実行中に無限ループに陥りハングアップするなど異常動作・異常終了することを極力回避しております。
      しかしながら、万が一ハングアップして操作が効かなくなった場合、Windowsタスクマネージャーを起動し応答がない状態のアプリケーション・プロセスを強制終了して下さい。

      対処方法:以下の手順にしたがって、キーボード操作ではなく利用者クライアントソフト【vSphere Client】のコンソール画面メニュー操作 → Ctrl+Alt+Del 送信 → Windowsタスクマネージャーを起動する。

      * 仮想デスクトップPCにおいては Ctrl+Alt+Del キーボード操作が効かない点が、通常の物理デスクトップPCと異なります。

      1. 異常動作する可能性の例:誤って計測器[ネットワークアナライザ、デジタル温度計]制御モードでSUMシリーズ厳密解析計算ソフトを起動してしまい、
        制御する計測器(スレーブ)が存在しない状態で仮想デスクトップPC(マスター)が不要なGPIB計測器通信制御プログラムを起動してしまうことが原因で "GP-IB エラー" ポップアップウインドウが表示される場合。
        * "はい" ボタンをクリッック選択して下さい。以上で通常は、制御モードで起動してしまったSUMシリーズ厳密解析計算ソフトは正常に終了します。万が一ハングアップして操作が効かず終了しない場合、次の手順II.以降へお進み下さい。

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      3. コンソール画面の仮想マシンメニューをクリックし、次に "ゲスト(OS)" サブメニュー の中から "Ctrl+Alt+Del の送信" メニューをクリック選択します。

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      5. 通常の物理デスクトップPC同様に、"Ctrl+Alt+Del" 画面が表示されます。続けて、"タスクマネージャーの起動" メニューをクリック選択します。

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      7. 通常の物理デスクトップPC同様に、Windowsタスクマネージャーが起動します。
        "アプリケーション" のタブをクリックし、"実行中" のアプリケーションのリストの中から強制終了したいアプリケーションタスク名[この場合、誤って起動してしまった "SUM-ROD AUTO TEMP Ver 7.3"]をクリック選択します。
        続けて、"タスクの終了" ボタンをクリックして、ハングアップして操作が効かない状態のアプリケーションを強制終了します。

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      9. "実行中" の状態にある残りの不要なアプリケーションタスク名[この場合、"GP-IB エラー"(GPIB計測器通信制御プログラム)]をクリック選択します。
        続けて、"タスクの終了" ボタンをクリックして、ハングアップして操作が効かない状態の残りの不要なアプリケーションを強制終了します。

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      11. 万が一全ての不要なアプリケーションがうまく強制終了せず、さらにアプリケーションの応答がない旨を知らせる "プログラムの終了" ポップアップウインドウが表示される場合は、
        ハングアップして操作が効かない状態の全ての不要なアプリケーションが強制終了するまで "すぐに終了" ボタンをクリックし続けます。

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  2. 高周波用誘電体材料の高精度測定法の基礎研究開発・基盤技術に関する、重要参考文献リスト
  3. 以下に、各所の正確な記述内容の信頼性が低損失誘電体材料の高精度測定分野の世界第一級の内容領域専門家(科学者・研究開発者)の間で高く評価されており、国際的に論文引用される回数が非常に多い文献を紹介致します。

    1. 書籍
      1. [1] L. F. Chen, C. K. Ong, C. P. Neo, V. V. Varadan and V. K. Varadan, Microwave Electronics: Measurement and Materials Characterization, Wiley
      2. * 誘電体材料の誘電特性および金属導体・高温超伝導体の導電性の多種多様な測定法について、各測定法の原理に基づいて長所と短所・測定精度・測定感度・測定限界などを科学的見地から冷徹にピアレビュー・評価比較し、
          さらに高温条件下における誘電特性の温度依存性測定の際に考慮しなければならない誤差要因、
          さらには、試料(サンプル)の加工形状自体もしく試料の挿入孔および励振孔もしくは円形銅箔が原因で治具(フィクスチャ)の導体部と試料との間に生じてしまう空隙[Air gap]の厚さt が 1µm増加するにしたがって
          比誘電率【εr, Dk 】の誤差へ与える深刻な影響など、各測定法の実測データについて客観的な視点で検討結果をまとめた集大成本
        * 材料構造の特性タイプに基づく誘電体材料の誘電特性の等方性/異方性の分類[Structural properties types of anisotropic / isotropic dielectric materials] および
          高精度測定の基本計算アルゴリズムについて、確固たる電磁気学の理論に基づいて解説を施している重要文献

      3. [2] M. J. Lancaster, Passive Microwave Device Applications of High-Temperature Superconductors, Cambridge University Press
      4. * 金属導体・高温超伝導体の導電性の高精度測定の実質上有効な測定法として採用されている各共振法の原理と各共振器治具について解説し、
          高温超電導デバイスの研究開発の礎となる物理法則について詳解を行っている教科書
        * 共振器を設計・製作する際に考慮しなければならない必須パラメータである 3種類のQ値[Q factor]={Qc (DUTの導体損), Qd (円柱試料の誘電体損), Qr (電磁波の放射損)} が誘電損失 (tanδ,Df) の測定誤差に及ぼす影響を
          見落とすことなく解析計算している点で、誘電体円柱共振器法[Dielectric resonators method]の原理が超低損失導体材料の表面抵抗・比導電率の高精度測定法として適している点のみならず、
          空洞共振器[Cavity]の熱膨張による寸法の変化が高温条件下における測定では考慮されなければならない点について盤石な科学的知見をベースに詳解している、
          超一級の表面抵抗・比導電率測定に関するコンサルティング本

    2. 論文
      1. [4] Y. Kobayashi, Microwave Characterization of Copper-Clad Dielectric Laminate Substrates, IEICE Trans. on Electronics, Vol. E90-C, No. 12, pp. 2178-2184, Dec 2004
      2.  * IEC国際標準規格に則った誘電体材料の誘電特性および金属導体・高温超伝導体の導電性の各高精度測定法の原理および実測データについてまとめた英語重要文献

      3. [5] 吉富了平, 小林禧夫, 馬哲旺: 「銅張誘電体積層基板に関する材料定数の測定結果を用いたマイクロストリップ線路の伝搬定数の高精度評価」, エレクトロニクス実装学会誌 Vol. 14, No.2, pp. 114-120, 2011
      4.  * 伝送線路の3次元電磁界シミュレーション解析・設計を行う上で、
             銅張誘電体積層基板の誘電特性の等方性/異方性に基づく分離測定データおよび導電性データを高精度に測定し入力パラメータ値として用いることの重要性を実証した文献

      5. [6] Y. Kobayashi and S. Tanaka, Resonant Modes of a Dielectric Rod Resonator Short-Circuited at Both Ends by Parallel Conducting Plates, IEEE Trans. on Microwave Theory and Techniques, Vol. MTT-28, No. 10, pp. 1077-1085, 1980
      6. [7] Y. Kobayashi, T. Aoki and Y. Kabe, Influence of Conductor Shields on the Q factors of a TE0 Dielectric Resonator, IEEE Trans. on Microwave Theory and Techniques, Vol. 33, pp. 1361-1366, 1985
      7. [8] Y. Kobayashi and M. Katoh, Microwave Measurement of Dielectric Properties of Low-Loss Materials by the Dielectric Rod Resonator Method, IEEE Trans. on Microwave Theory and Techniques, Vol. MTT-33, No. 7, pp. 586-592, 1985
      8. [9] Y. Kobayashi, T. Imai and H. Kayano, Microwave Measurement of Temperature and Current Dependencies of Surface Impedance for High-Tc Superconductors, IEEE Trans. on Microwave Theory and Techniques, Vol. 39, No. 9, pp. 1530-1538, 1991
      9. [10] Y. Kobayashi, T. Imai and H. Kayano, Microwave Measurement of Surface Impedance of High-Tc Superconductor, IEEE MTT-S Digest, pp. 281-284, 1990
      10.  * 今日世界中で広く金属導体・高温超伝導体の導電性の高精度測定に採用されている誘電体円柱共振器法[Dielectric rod resonator method]の測定原理・測定システムに関する先駆的文献

    3. 雑誌
      1. [3] 小林禧夫: 「銅張りプリント配線基板のマイクロ波 / ミリ波特性と実測例」, RFワールド No.12, pp. 57-69, CQ出版社, 2010年11月
      2.  * IEC国際標準規格に則った誘電体材料の誘電特性および金属導体・高温超伝導体の導電性の各高精度測定法の原理および実測データについてまとめた重要文献

    以下に、誘電体材料の誘電特性・導電特性の測定・透磁率測定など高周波計測システムの設計品質・性能を入念に事前評価し利用・導入する際に不可欠となっている正確な高周波工学および各要素技術についての予備知識に関して、
    各種システム別に着実にチェックポイントを押さえておくのに有効な重要文献を紹介致します。

    1. 書籍
      1. [1] David M. Pozar, Microwave Engineering, Wiley
      2. [2] David M. Pozar (原著), 永妻忠夫, 村田博司, 真田篤志 (共訳): マイクロ波工学 第4版, 森北出版
      3. * 電磁気学および伝送線路の基礎理論、伝送線路および導波管、マイクロ波ネットワーク解析、インピーダンス整合、共振器、電力分割器と方向性結合器、マイクロ波フィルタから
          ローノイズアンプ、マイクロ波デバイス、通信システムに至るまで、各要素技術における本質的なポイントについてバランスよく技術詳解されている非常に有益な参考文献
        * マイクロ波ミリ波技術を習得する高周波工学/電波工学・高周波回路設計専攻の学生、計算機情報通信専攻の学生、RFエンジニアの間で世界的に活用されている定本教科書・バイブル本
        * 最終的に誘電特性データの確度見直しを実施するにあたって必要となる
           国際的に広く標準的な真値と認知されている複数の電子材料の比誘電率【εr】・誘電正接【tanδ 】に関する、比較チェック用の参照データ 別表
        * 最終的に導電特性データの確度見直しを実施するにあたって必要となる
           国際的に広く標準的な真値と認知されている複数の電子材料の導電率【σ=10nS/m】に関する、比較チェック用の参照データ 別表

    以下に、高周波帯・低損失電子材料の高精度測定の成否を決める当社が専門領域とする被測定サンプル[MUT, DUT]の誘電特性・導電特性厳密解析計算用途の基準アルゴリズム[アプリケーションソフト]と、
    大手電子機器メーカーもしくは計測ベンダーが取り扱う計測システム[ネットワークアナライザ+伝送線路治具+共振器治具]を、
    根本原理と研究開発領域・技術的アーキテクチャーの違いから両者の間に計測基準面[Measurement Reference Plane]の境界を引いて的確に区別した上で
    後者の計測システムの技術アーキテクチャーについて詳述している文献を紹介致します。

    1. 書籍
      1. [1] V. Teppati, A. Ferrero, M. Sayed, Modern RF and Microwave Measurement Techniques, Cambridge University Press
      2. * 高周波工学/電波工学・高周波回路設計・高周波計測システムを専攻した経歴のない電子材料の測定作業者が、計測ベンダーから供給されるマニュアルを読みながら計測システムを取り扱う際に
          特にネットワークアナライザと校正の原理に関する正確で信頼に値するサポート情報源として参照する、各計測システム技術分野の屈指のエキスパートにより執筆された教科書・コンサルティング本
        * マイクロ波ミリ波測定を習得する高周波工学/電波工学・高周波回路設計・電磁気学コース専攻の学生・若手測定エンジニアの間で座右の銘として評価が高く、世界的に高周波計測コーステキストとして広く採用されている重要文献

    以下に、一般的な誘電体材料 / 典型的な平面回路・マイクロストリップライン用途の電子基板材料の比誘電率【εr】・誘電正接【tanδ】および
    典型的な導体材料の常温における導電率【σ=107S/m】について、国際的に広く真値と認知されている信頼できるデータ表を掲載している重要文献を紹介致します。

    1. 書籍
      1. [1] F. Gustrau, RF and Microwave Engineering : Fundamentals of Wireless Communications, Wiley
      2. * 最終的に誘電特性データの確度見直しを実施するにあたって必要となる
           標準的な真値として国際的に評価実証済みの 真空、PTFE、FR4、Al2O3、GaAs、Rogers Duroid 6006、Dupont 951 の比誘電率【εr】・誘電正接【tanδ 】に関する、比較チェック用の参照データ表
        * 最終的に導電特性データの確度見直しを実施するにあたって必要となる
           標準的な真値として国際的に評価実証済みの 銅(Cu)、銀(Ag)、金(Au)、アルミ(Al) の導電率【σ=107S/m】に関する、比較チェック用の参照データ表